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長期優良住宅のメリットは?注意点と減税制度と共に解説

2023年05月01日

長期優良住宅とは数世代にわたり安全・安心に暮らせる家です。
現在、国は長期優良住宅の建築を促進しています。

減税をはじめとしてさまざまなメリットがあるため、建築をすすめる工務店も増えています。
しかし、長期優良住宅には注意点もあるため、それも把握しておきましょう。

この記事では、長期優良住宅のメリットや注意点、減税を申請する手順などを紹介します。

長期優良住宅のメリットは?注意点と減税制度と共に解説

メリットが大きい!長期優良住宅の基礎知識

長期優良住宅とは、2009年に定められた「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」の基準を満たした住宅です。

耐震性・維持保全計画・省エネルギー対策など9つの項目を満たせば法律の基準を満たしたと認定されます。
長期優良住宅の認定を受けると、国からさまざまな優遇を受けられます。

一般的な住宅の寿命は木造住宅で30年前後、鉄骨住宅でも50年前後です。
一方、長期優良住宅とは適度なメンテナンスを行えば3世代にわたって住み続けられる家です。
より長い間、同じ家に住み続けたいなら、ぜひ建築を検討しましょう。

なお、長期優良住宅は新しく建てるだけでなくリフォームによって認定を受けられます。
大幅リフォームをする場合、長期優良住宅の認定を受ければ減税などのメリットが得られます。

長期優良住宅|メリットを3つ紹介

ここでは、長期優良住宅の主な3つのメリットを紹介します。
家を新築したりリフォームしたりする計画があり、長期優良住宅の認定を受けようかどうか迷っている方は、参考にしてください。

その①減税制度が大きい

住宅を取得する際は、購入費用だけでなく住宅取得税などの税金がかかります。
長期優良住宅の場合は、不動産取得税、固定資産税、登録免許税が減税されます。
減税額は1つあたり数万円ですが、すべて合わせれば10万円近い額が減税できるので購入費用が節約できるでしょう。

住宅を購入する際には、住宅ローンを組む方が多いでしょう。
長期優良住宅を建てれば、住宅ローン控除が拡大されます。
例えば、フラット35でローンを組むと、金利を5~10年間0.25%引き下げ可能です。

現金一括で住宅を買った場合は、投資型減税が利用できます。
このほか、親の援助を受けて家を建てる場合は、1,000万円までが非課税になり、地震保険も割引を受けられます。

すべての控除を合わせれば100万円近い節約も可能です。

その②メンテナンスの頻度が少なくてすむ

一般的な住宅も長期優良住宅も定期的なメンテナンスは欠かせません。
メンテナンスを怠れば、家そのものの寿命が短くなると同時に、住み心地も悪くなります。

一般的な住宅は10年~12年ごとに一度大規模なメンテナンスが必要です。
しかし、長期優良住宅の場合は10年ごとの点検義務はあるものの問題なければメンテナンス頻度がもう少し下がります。

メンテナンスは大規模なほど費用がかかるものです。
頻度が低いほど家を建ててからのお金はかかりにくくなり、節約効果が期待できるでしょう。

その③売却時に有利

長期優良住宅は、「長期間安心して住める住宅」との付加価値がついています。
住宅は建てたときが最も価値が高く、時間がたつにつれて価値が下落するものです。

しかし、長期優良住宅の場合は一般の住宅に比べて価値が下がりにくい傾向にあります。
「耐震強度が高い」「断熱性が高い」といった点も付加価値になり、お得です。

家を建ててから数年~十数年後に売却する際としても、一般住宅に比べていい値段がつきやすいのはうれしいポイントです。
交通の便が悪いといった不利な条件があったとしても、長期優良住宅は売却しやすいのもメリットといえます。

メリットがたくさん!長期優良住宅建築時の注意点

長期優良住宅には、メリットだけでなくデメリットもあります。
ここでは、長期優良住宅を建築時の注意点を解説するので、ぜひ参考にしてください。

その①費用がかかる

長期優良住宅は、どうしても建築コストがかかります。
一般住宅に比べて建築費だけで1~2割、申請費用などを含めると2~3割程度は費用が高くなると考えましょう。
そのため、前述した税制面での優遇を受けても、負担が重いと感じる方もいるかもしれません。

長期優良住宅は、申請をしなければ認定されません。
そのための費用も別途でかかります。

申請費用はハウスメーカーなどにより微妙に異なります。
費用を抑えたい場合は相見積もりを利用し、安く優良な業者を選んでください。

その②入居までの期間が長くなる

長期優良住宅は、建てたりリフォームしたりしたあとで法律に適合するかどうかの審査にも、時間がかかります。
そのため、家が完成・リフォームが終わったあとでも、引き渡しまでに時間がかかるケースも珍しくないのです。

引き渡しまでに時間がかかると、仮住まいの費用など余計な出費もかかってきます。
事情があって工期が伸びた場合などはさらに費用がかさむ可能性もあるため、注意が必要です。

まとめ

長期優良住宅は、長年その家に住む予定がある場合はメリットが大きいです。

現在、政府は空き家対策もかねて長期優良住宅のメリットを宣伝して導入を後押ししています。
メリットが多数ありますが、建築費用が多くかかるなどの、デメリットも把握しておきましょう。

子ども世帯に家をリフォームして渡したい場合には、ぜひ長く住める長期優良住宅を建ててみましょう。
数世代経っても住める家のため、子ども世代の貴重な資産となるほか、売却する場合も一般的な住宅に比べてかなり有利です。